【外来生物法】バス釣りで守るべき4つの禁止事項

2019-11-04

ブラックバスは、外来生物法(正式名称=特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)によって、「飼育」、「運搬」、「売買」、「放流」などが厳しく規制されています。

都道府県の条例と違い、違反すると逮捕されます

ならば、弁護士みたいに法律を勉強しないとバス釣りができないのかというとそんなこともありません。バス釣りにかかわる決まりは主に4つだけですので、それさえ守れば大丈夫です。

バス釣りで守るべき4つの禁止事項

1、飼育禁止

2、運搬禁止

3、譲渡、売買禁止

4、放出禁止 

バス釣りに関わる法律は上の4つです。他に輸入禁止などもありますが一般人には関係ないでしょう。

リリース禁止条例と違い、法律ですので違反すれば逮捕されます。
決まりを守って、釣りを楽しもう!

➀【飼育】 飼育、保管の禁止

許可なく飼育することは禁止です

保管することも禁止です

ただし、リリースするか殺処分する予定ならば、道路に出ない範囲の場所で一時的に生きたまま保管することができます。

罰則・1年以下の懲役または100万円以下の罰金、又は併科
・販売目的の場合 3年以下の懲役または300万円以下の罰金、又は併科



許可なく飼育するのは禁止です。

「それなら許可をとればいいんじゃないの?」
それも無理です。

許可が下りるのは 学術研究目的の飼育や、法律ができる前から経営している養殖業者等のみです。
たまに、申請すればどうのこうのと言っている人がいますが、非常に厳しいものですので一般人にはまず無理です。

また、保管も禁止ですので「飼っているのではない、一時的に保管しているだけだ」も通じません。

ただし、生きたまま持って帰る意図が無く、道路に出なければ、一時的に保管することは大丈夫です。しかし例えば水槽やクーラーボックスなどに水を張ってそこに生きたバスを入れて道路に出てしまえば、こんどは運搬の禁止に引っ掛かってしまいます。

それについては、下の【運搬】のところで詳しく解説します。

なお、「飼養等」とは「 飼養、栽培、保管又は運搬」の事です

➁【運搬】 生きたまま運搬することの禁止

生かして運搬するのは禁止です。

ただし、明らかにバスが死ぬような状態で運ぶ場合や、道路に出ない範囲での移動は大丈夫です。

罰則・1年以下の懲役または100万円以下の罰金、又は併科
・販売目的の場合 3年以下の懲役または300万円以下の罰金、又は併科

生きたまま運ぶのは禁止です。

この運搬というのが一番釣り人の頭を悩ませる部分ではないでしょうか?

運ぶのが禁止といっても、いくら何でもブラックバスを釣って一歩いたら即違反、ということにはなりません。
十歩あるいてもなりません、百歩あるいてもなりません。

じつは、運搬の定義は条文を見てもよく分かりません。
ですので、法解釈の話になってきて、法律の素人には手に負えないんですね。

しかし、環境省が一つはっきりしたことを言っています。それは

道路に出なければOKということです。

要するにこういうことです。ブラックバスは釣ったその場で逃がすことは違法ではありません。つまり道路にでなければ他の水域に運搬しようがないので、とりあえず道路に出なければ問題ないということです。

ですので道路に出なければ、バスが釣れたときに、同行している友達に見せびらかしに行くのは何も問題ありません。



環境省がここで言ってます⇩

釣った河川・湖沼の河岸・湖岸に隣接する道路に至らない範囲での生きたオオクチバスの運び移しは問題ありません(河岸・湖岸隣接道路に至らなければ、公園、マリーナ、漁港(漁港内の道路は漁港の一部と考えます)等での取扱いも同様です)。

外来生物法に関するQ&A Q9 環境省

「道路に至らない範囲での生きたオオクチバスの運び移しは問題ありません 」と書いてありますね。

法律には道路に出なければ大丈夫などとは一言も書いていませんが、環境省・農林水産省が言っているのでまず大丈夫でしょう。

リーフレットも作ってくれています。環境省・農林水産省です。
参考⇒外来生物法、釣りをする際の注意点

なお道路に出たとしても明らかに殺処分するような状況であれば当然問題ないです。

バスを生かして運搬してはいけないということですので、道路に止めた車に空のクーラーボックスが置いてあってその中に生きたバスを入れて、帰って食べますという状態ならばたとえ手に持っているバスが生きていたとしても何ら問題ではありません。なぜなら、殺処分するのが明らかな状態でありますし今まさに窒息死させている状況であるからです。しかし、もしそこに水の入った水槽やクーラーボックスが置いてあってそこに生きたバスを入れているところを見られれば言い逃れできないでしょう。

他には、バス回収ボックスが道路の向こう側にあって、そこまでバスを手に持って運んで行く場合などを想像すれば分かりやすいでしょう。明らかに何の違反もありませんね。

道路に出なければ大丈夫というのはこういった意味です。

③【譲渡等、販売】あげたりもらったり、販売も禁止

誰かにあげるのは禁止です。

もらうのも禁止です。

販売するのは禁止です。

買うのも禁止です。

罰則・あげたりもらったりは1年以下の懲役または100万円以下の罰金 、又は併科
・販売すると、3年以下の懲役または300万円以下の罰金、又は併科

あげたり、もらったり、売ったりするのは違反です。

一応言っておきますが、買うのも違反です。
お金を払って譲り受けるという行為ですし、保管も飼育も運搬も違反ですので。

なお、「譲渡等」とは譲渡、譲受、引取りのことです。

④【放出】 放流禁止。ただしリリースはOK

釣った魚を運び出し、他の水域に放してはいけません。

✓釣ったその場で放す、リリースはOKです。

罰則→ 3年以下の懲役または300万円以下の罰金、

罰則3年以下の懲役または300万円以下の罰金

ブラックバス(ギル、その他もだよ)を釣って、どこかに逃がしに行くのは何から何までアウトです。

リリースOKの法的根拠

まず、環境省がはっきり書いているのはここです。↓

特定外来生物に指定されていても、釣りをすることはできます。禁止されることは、例えば釣った魚を持って帰って飼うこと、移動させて放流することです。したがって、釣った特定外来生物をその場で放す「キャッチ・アンド・リリース」は問題ありません。また、釣った特定外来生物をその場で締めた上で、持ち帰って食べることも問題ありません。『外来生物法によるQ&A』Q9 環境省

法律では、

飼養等、輸入又は譲渡し等に係る特定外来生物は、当該特定外来生物に係る特定飼養等施設の外で放出、植栽又はは種(以下「放出等」という。)をしてはならない。

とあります。

魚を釣ってその場で放す行為はこれに当てはまっていません。

これって、かなり集中して条文を読まなければ普通はわかりませんよね。なので、環境省がわざわざ分かりやすくQ&A方式で書いてくれているのはありがたい事ですね。

バス釣りトーナメントはなぜ法律に引っ掛からないのか?

トーナメントでは、堂々とブラックバスをライブウェルで生かし、そのあとウェイイン会場まで、生きたまま運んで保管しています。また検量時に自分のバスを他人に預けるという行為も発生します。

外来生物法では「運搬」「保管」、 「譲渡し」 が禁止されています。

ではなぜ、バス釣りトーナメントで行われる「生きたバスを運んで、検量してもらって、保管する」という行為が法律違反に当たらないのでしょうか?

【運搬の禁止】に当たらない理由

環境省による対応法

釣ったオオクチバスを生きたまま運び移す場合は、釣ったのと同一湖沼若しくは釣ったのと同一性・一体性のある河川水域又はそれぞれに隣接する陸地の範囲で行う。

環境省『外来生物法に関するQ&A、Q9(釣り大会開催時の注意点)』

要するに釣ったバスを釣った水域に逃がすことは違反ではないので、その水域を出ない範囲であれば自由に生きたバスを持ったまま移動できるということです。

ですので、ブラックバスをライブウェルに入れて運んでいるのに「運搬の禁止」に当たらないのは、バスを保有したまま道路に出ていないからです。道路にでなければ他の水域に運搬しようがありませんので、道路に出ないでねと言っているわけです。


根拠↓

釣った河川・湖沼の河岸・湖岸に隣接する道路に至らない範囲での生きたオオクチバスの運び移しは問題ありません(河岸・湖岸隣接道路に至らなければ、公園、マリーナ、漁港(漁港内の道路は漁港の一部と考えます)等での取扱いも同様です)。

環境省『外来生物法に関するQ&A、Q9』

生きたバスを持ったまま道路に出てしまうと運搬が疑われてしまいますのでやめたほうがいいですし、特にトーナメントではやってはいけません。

【保管の禁止】に当たらない理由

環境省による対応法

釣ったオオクチバスは、釣り大会終了までにリリースするか、殺処分する。

環境省『外来生物法に関するQ&A、Q9(釣り大会開催時の注意点)』

トーナメントでは、ライブウェルの中で生きたバスを何時間も保管して、ウェイイン会場でも数時間保管します。この行為が「保管の禁止」に当たらないのはなぜか、それは、あとでリリースするのが明らかだからです。


根拠↓

釣った河川・湖沼に戻すか殺処分することが明らかな状況で、数時間生きたオオクチバスを取り扱うことは問題ありません。

環境省『外来生物法に関するQ&A、Q9』

【譲渡しの禁止】に当たらない理由

環境省による対応法

検量は、釣り人自ら行うか、釣り人の「事実上の支配」を維持した上で大会主催者が行う。

環境省『外来生物法に関するQ&A、Q9(釣り大会開催時の注意点)』

検量時には一時的に自分のバスを他人に預けるという状況が発生しますが、検量後に直ちにバスを返却してもらうという状況であれば、外来生物法の「譲り渡す」という違反行為にはならないということです。


根拠↓

釣り人が、大会主催者に検量のためにオオクチバスを一旦預け、検量後直ちに返却してもらうなど、当該釣り人が当該特定外来生物の「事実上の支配」を継続していると認められる場合は問題ありません。

環境省『外来生物法に関するQ&A、Q9』



最後には、自分でリリースしなければいけません。

検量などが終わったあと、自分が釣った魚は自分がリリースしなければいけません。

もしも他人や、大会主催者が選手に代わってリリースをしてしまうと、「譲渡しの禁止」に違反することになってしまいます。

条文一覧

最後に法律を載せておきます
特定外来生物による生態系に係る被害の防止に関する法律

飼育

第四条 特定外来生物は、飼養等をしてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
一 次条第一項の許可を受けてその許可に係る飼養等をする場合
二 次章の規定による防除に係る捕獲等その他主務省令で定めるやむを得ない事由がある場合

運搬

上と同じです。運搬は「飼養等」のうちに入りますので。

譲渡、販売

第八条 特定外来生物は、譲渡し若しくは譲受け又は引渡し若しくは引取り(以下「譲渡し等」という。)をしてはならない。ただし、第四条第一号に該当して飼養等をし、又はしようとする者の間においてその飼養等に係る特定外来生物の譲渡し等をする場合その他の主務省令で定める場合は、この限りでない。

放出

第九条 飼養等、輸入又は譲渡し等に係る特定外来生物は、当該特定外来生物に係る特定飼養等施設の外で放出、植栽又はは種(以下「放出等」という。)をしてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
一 次条第一項の許可を受けてその許可に係る放出等をする場合
二 次章の規定による防除に係る放出等をする場合

政府はバス釣りを悪者になどしていない

よく「バス釣りを悪者にしないで」という言葉を聞きますが、政府は「バス釣りは悪いこと」などと一言もいっていません。

それどころか、環境省・農林水産省は、釣り人むけのリーフレットまで作って、「キャッチアンドリリースは規制されません」とまで書いているのです。

外来生物法はなにもブラックバスだけの法律ではないにもかかわらず、わざわざそういった配慮を見せているわけです。

バス釣りは、非常に奥が深く、健全で、ハッピーで、ほのぼのとした、素敵な趣味です。

法律を守って、これからもバス釣りを楽しみましょう。