釣り糸の種類と素材の特徴一覧と基礎知識

2021-04-13

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釣り糸の種類と素材の特徴一覧と基礎知識

釣り糸には使用される素材によって主に4種類のものがあります。ここでは各釣り糸の素材と特徴をしっかりと丁寧に解説するとともに、「強度」「結節強度」などの重要な用語や基礎知識をわかりやすく解説しました。

ナイロンライン(ポリアミド)

ナイロンラインは強度がPEラインの次に高く結節強度は最も高い、さらにしなやかで扱いやすく瞬間的な力にもめっぽう強い、おまけに値段が安いという最も基本にして最高峰のラインです。

その扱いやすさとスペックの安心感から初心者には最も適したラインで、初心者はまずナイロンラインから始めることになるでしょう。

強度がさらに高く伸びないPEラインの出現によりとくにルアー釣りではほとんど使われなくなりましたがバス釣りや磯釣りでは主流のラインですし、ちょい投げ、サビキ釣り、競技ではない投げ釣りなどあらゆる釣りに使うことができます。

いいことずくめのラインなのですが、デメリットはよく伸びるので感度が悪いということと、劣化が激しくすぐに新しいのに巻き替えないといけないということです。

しかしよく伸びるおかげで瞬間的な力にも強く結節強度が高いということですので初心者にはやはり最適なラインです。

劣化が激しいというデメリットに関しては、値段が安いので、三、四回釣りに行くたびに巻き替えるというやり方で対処できます。使い捨てと割り切ってどんどん新しいラインに巻き替えて使えるところがナイロンラインの醍醐味でもあります。

※この記事では専門用語も解説していますので、後に出てきます。

引張強度
PEラインの次に強い
結節強度
85%
耐摩耗性
低い
比重
1.14
柔軟性
しなやか
伸び率
25~30%
吸水率
8~10(水を吸って最大10%ほど弱くなる)
屈折率
1.58

参考データ:ユニチカサンラインゴーセン

フロロカーボンライン(ポリフッ化ビニリデン)

ナイロンに比べて表面硬度が高く根ずれに強く比重が重くて潮になじみやすいということで、ハリスにはほぼ100%フロロカーボンが使われます。硬くごわごわしているのでナイロンに比べて扱いにくく糸癖もつきやすいのでブラックバス釣りや細い糸を使うルアー釣りを除いて道糸として使われることはほとんどありません。

また、耐久性が素晴らしく吸水して劣化することもありませんし紫外線で劣化することもありませんので、細糸を扱い、シビアな性能が求められるバス釣りのような釣りには主流になっています。それ以外の釣りでも好んでリールに巻いている釣り人も主流ではありませんが多いです。ちなみに私もベイトリールに2号のフロロカーボンラインを巻きっぱなしにしていろんな釣りをやったりします。2号以上になるとフロロカーボンは硬いので道糸として使うのは厳しくなってきます。

いずれにせよ道糸はナイロンラインでハリスがフロロカーボンが基本ということを頭に入れて置きましょう。

※リールに巻く糸、メインラインとも言われる。

引張強度
ナイロンより少し弱い
結節強度
70%
耐摩耗性
高い
比重
1.78
柔軟性
硬い
伸び率
23~26(ナイロンとそれほど変わらないが初期伸度が低く感度がいい)
吸水率
0
屈折率
1.42

参考データ:ユニチカサンラインゴーセン

PEライン(超高分子量ポリエチレン)

PEラインは上記のナイロンラインとフロロカーボンラインとは全く違った特徴を持っています。最大の特徴は極めて強度が高く伸びも極めて少ないという点です。海でのルアー釣りはほぼ100%PEラインが使われます。

具体的な特徴は、強度はナイロンやフロロカーボンの2倍~3倍で、伸び率はほぼ0%で感覚的には全く伸びません。ちなみにナイロンやフロロカーボンは手で引っ張るとびよーんと伸びるくらい伸びます。伸びないということは魚のあたりや海底の様子がラインから伝わりやすいということです。PEラインはナイロンラインやフロロカーボンラインよりも後に生まれたラインなのですが、その特徴により海のルアー釣りの間で2000年あたりから爆発的に広まり現在では完全に主流になっています。

PEラインはいっけんすると夢のようなラインなのですが、何かに結んでしまうと強度が50%~40%までに落ちてしまうという恐ろしいデメリットがあります。また軽いので風にあおられやすく水に沈みにくいので軽い仕掛けやルアーを沈めるような釣りには非常に使いづらいです。また柔らかくふにゃふにゃしているので絡みやすく初めて釣りをするという初心者には向きません。

引張強度
ナイロンの2~3倍
結節強度
40%
耐摩耗性
弱い
比重
0.97
柔軟性
ふにゃふにゃ
伸び率
3~5%
吸水率
0
屈折率
1.54

参考データ:ユニチカサンラインゴーセン



さらに詳しく。↓

エステルライン(ポリエチレンテレフタレート)

ナイロンとフロロカーボンよりも感度がよく、それに加えPEラインは水に浮いてしまうのに対してエステルラインは比重が重く水に沈むので潮なじみがよいという特徴から、1グラムほどの極めて軽いルアーでアジを釣る「アジング」という釣りに使われます。

瞬間的な力に非常に弱く切れやすく硬くごわごわしていますので、感度がいい意外のメリットは何もありませんのでアジング用にしか利用されることがないという特殊なラインです。

また、感度ならPEラインが比べるのに値しないほど圧倒的に優れているのですが、PEラインは軽く水に浮いてしまうのでアジングのように極めて軽いルアーを扱う場合は糸がまっすぐにならず使い物になりませんので、アジング用のラインはエステルラインが主流になっているわけです。

ちなみにリールに巻く用途ではアジングにしか使われませんが、その硬さを活かして仕掛けの枝針に使われる場合があるみたいですがあまり一般的ではありません。

引張強度
ナイロンより弱くフロロより若干強い
結節強度
ナイロンより少し劣るがメーカーによって強いものもある
耐摩耗性
強いと言われるが極細ラインのため考える意味なし
比重
1.38
柔軟性
非常に硬い
伸び率
ナイロン、フロロよりも低い
吸水率
ほぼ無し
屈折率
1.65

参考データ:サンラインゴーセン

引張強度ひっぱりきょうどと強力

ここはおそらくほとんどの人が間違えているので、せっかく初心者なので最初から正しい知識を身につけておきましょう。

引張強度とは

引張強度というのは糸の単位面積当たりの強さです。糸を引っ張り、破断したときに要した力を糸の断面積(㎟)で割ることによって求められます。つまり素材そのものの強さを表している物です。後述する「結節強度」と区別して「直線強度」という言いかたを釣りの世界ではよくします。

よく「1号の強度は○○で2号の強度は○○」というような会話を聞きますが、それは間違いです。同じ製品であれば何号であれ強度は同じです。

強力とは

各々の製品の強さを表すのはこっちのほうです。「1号の強力は○○で2号の強力は○○」というふうに使うのが正解で、「強度」という言葉は使ってはいけません。

✔️カタログの表示について
強力の表示は、最大値なのか平均値なのかメーカーによってまちまちで、また同じメーカーによってもまちまちです。単に強力と書いてあったり、最大強力と書いてあったり、平均強力と書いてあったりします。例えばサンラインのグレードの高いPEラインは最大値と平均値の両方が書いてあります。

結節強度とは

繊維は一か所でも結び目を付けると何もしない状態に比べて強度が落ちてしまいます。結節強度とは結び目を入れた際にその糸が直線強度の何%になってしまうかを表したものです。

PEラインを例に挙げますとPEラインの結節強度は40%なので、例えばルアーに結んだとしますと新品の状態に比べてたった40%の力で引っ張っただけで結び目から切れてしまいます。

結節強度は極めて大事な考え方なので、初心者でも頭に入れて置きましょう。とはいうもののこのサイトではサビキ釣りを推奨しているので最初は知らなくても大丈夫です。気楽にいきましょう。

比重とは

ラインは素材によって重さが違います。比重が重いほど沈みが速く、竿先から仕掛けやルアーまでの間を直線にたもちやすくなります。この状態を潮なじみがいいと表現します。

例えば、PEラインは感度が一番いいのですが比重が軽くまたふにゃふにゃと柔らかいので水に沈まず風にあおられて大きく弧をえがいてしまったり、うにょうにょと蛇行した状態で潮に漂ったりしてしまいますので、その状態では魚が引っ張ってもなかなか手元に伝わらず感度が悪いということになってしまいます。ゆえにアジングなどのように軽いものを扱う釣りには不向きなのです。もし重くて張りのあるPEラインが開発されればまさに夢のようなラインです。

耐摩耗性とは

耐摩耗性とは釣り糸が岩や魚の歯にこすれたときにどれだけその摩擦に耐えられるかということですが、一般的には繊維会社の実験で出た素材そのものの特徴から、例えばフロロカーボンは表面が硬いので傷つきにくく耐摩耗性が高いということになっていますし、釣りの世界でも広く一般的に知られています。

しかし実はこの議論は非常に難しいのです。なぜなら釣りは自然を相手にする仕事なので全く同じ条件で比較することができず議論そのものが無意味だからです。もう一つの理由はそもそも釣り糸というのはかなり細いので岩にこすれたらどうせ切れますし、素材の違いなんて感知できない誤差の範囲でしかありません。

ちなみに私は20年以上釣りをしていますが、たとえば「フロロカーボンは根擦れに強いわ~」などと実感したことはただの一度もありません。実感しようがないです。

特に初心者の方は耐摩耗性のことは考慮する必要はないでしょう、釣りは趣味の世界ですのでこだわりが出てくればこだわってください。

伸び率とは

釣りの場合伸び率というのは糸が破断したときに最初に比べてどれだけ伸びたかということを表します。厳密にいえば「破断伸度」と言います。

伸び率が低いほど魚があたったときやルアーや仕掛けが海底の岩などにぶつかったときなどに、手元にコツっと明確に感覚が伝わります。これを感度と言います。感度のいい順番に並べると

PEライン > エステルライン > ナイロン、フロロカーボン

という順番になります。なお、ナイロンよりもフロロカーボンのほうが数値的には伸び率が低いのですが感度は変わらないのでひとくくりにしています。

屈折率とは

屈折率については豆知識として書きました、フロロカーボンは水の屈折率である1.33に近いので魚から見えにくいという説がありますが、私は信じていません。

号数表示について

釣り糸の太さの単位は日本では号数が使われます。この号数の基準は日本釣り用品工業会が決めていて、法律ではないので従う必要はないのですが、日本製であればこの基準に従っていると思われます。ちなみに会長はシマノの社長です。
日本釣り用品工業会会員一覧

ナイロン、フロロ、エステルの場合

例0.6号~1.5号

  1. ナイロン糸・フロロカーボン糸・ポリエステル糸の太さ標準規格は、別表1を標準直径とする。
  2. ナイロン糸・フロロカーボン糸・ポリエステル糸の許容範囲は、上限・下限の直径が、前後の号柄の標準直径を追い越さないものとする。ただし、実直径は、限りなく標準直径に近付けることとする。
  3. 強度等に関しては、各企業の裁量に委ねる。
  4. 標準直径の計測方法は、製品の一点を三方向から計測した平均値とする。

別表1

号柄標準直径
0.60.128
0.80.148
10.165
1.20.185
1.50.205
日本釣り用品工業会

PEラインの場合

PEラインの号数表示は少しややこしいです。
例0.7号~1.5号

  1. PE糸の太さ標準規格は、別表1を標準値とする。
  2. この規格は、PE100%糸のものであり、コーティング・顔料を含むトータルデニールである。
  3. PE糸の太さ標準規格は、単位のデニール(d)表示を使用し、1号=200dとする。
  4. PE糸の許容範囲は、上限・下限のデニールが、前後の号柄の標準値を追い越さないものとする。
  5. d(denier)とは、長さ9000m当たりの質量をグラム単位をもって表したものである。(200d=200g)

別表1

号柄標準値
0.7140d
0.8160
1200
1.2240
1.5300

PEラインは複数の繊維を編み込んで作られているので直径を計ることができないので、デニールという9000メートルあたりの重さで号数を表すことになっています。例えば9000mで200gあるPEラインは200デニールということで1号ということになります。

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Posted by UL&GT